転職に役立つのはどのくらいのスキルを持っているかということです。しかし、スキルというのはなかなか目に見えるものではありませんので、客観的にそのレベルを示すのは難しいものがありますよね。そこで、必要とされる分野の資格を持つことで、誰の目にも明らかな形でスキルを証明することができるようになります。日本においてはあらゆる分野で資格制度が作られていますので、どの職種であっても転職の際に有利に用いることができます。
とはいえ、資格と一口に言ってもいろいろなタイプのものがありますので、より役に立つものを選んで資格取得のための努力を払わなければなりません。資格種類の中でも、国家資格とベンダー試験というタイプがあり、それぞれにメリットデメリットがありますので、特徴を踏まえて資格の違いを活かすようにしましょう。国家資格とは国が定めた基準に達した人に与える資格であって、全国で一斉に試験が行われて、その分野における知識や技能があるかどうかを判断するためのものです。多くの場合、国家資格は他のタイプの資格より難易度が高いため、受ける評価も高いものがあります。さらに、多くの資格は一回取れば一生有効ですので、取得するメリットが大きいという点も挙げられます。弁護士や医師、薬剤師、建築などの分野では、国家資格を持っていないと業務に従事できないというものもありますので、その重要性はかなり高いと言えるでしょう。実用度も知名度も全体的に高いのが特徴となっていますよ。
一方で、ベンダー試験とは国などの公共機関が出しているものではなく、企業が行っている資格制度のことです。ベンダーということから分かるように、自社製品についての精通度や使いこなせるスキルを持っているかどうかを判断するための資格となっています。国家資格に比べると知名度や実用度が低いものが多いですが、中には国家資格がカバーしていない分野のものもあって、その分野ではかなり重宝されます。特にIT関連の分野では、メーカーが行っている検定試験を受けてスキルを証明しようとする人が多くいます。
ベンダー試験は、国家資格に比べると受験料が高いという点が挙げられます。多くの試験が1万円以上の受験料がかかります。定期的に試験を行っていますので、試験の準備がしやすいですし、試験対策も効率よくできるというメリットがありますね。このタイプの資格は有効期間が決まっていることがあり、更新をしないと数年間しか資格取得者と名乗れないということもあります。その分、新しい技術や専門知識を持っているということを確実に証明できます。