就職・転職の際にはとにかくブラック企業を選んでしまわないように気をつけるのが第一です。昔の職探しといえばできるだけ高収入で将来性があるところがいい、といったプラスの要素で選んでいましたが、現在ではまず「ボロボロにされないようなまともな企業かどうか」が条件になってしまっています。

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こうした「やばい職場」を見分ける手段はいくつかあるのですが、そのひとつが従業員、とくに社長や上司といった上の立場に立つ人の性格や態度、つまりパーソナリティーです。社長のパーソナリティーが社風に大きな影響を及ぼしますし、勤務する部署の雰囲気は上司のパーソナリティーに左右されるからです。ですから人を見てこの会社はきちんとしているのか、従業員を丁寧に扱うのかといったことを判断することもできるわけです。

ホームページで拝見した温厚そうな社長に惹かれました

しかしこの点に関しては難しい部分もあります。わたし自身の経験からするとブラック企業の会社の中にはいい人そうに見えるケースが多いのです。そのためひどい就業環境で働いている場合でも「社長はいい人、それに対して上司はひどい」というイメージを持ちやすく、上司さえ変われば何とかなると思ってしまうのです。その結果「もうちょっと我慢しよう、上司が配置換えで居なくなるまで続けよう」とズルズルと辞める機会を逃してしまい、やがて過酷な勤務に耐えかねて心身の健康を害してしまう、なんてこともあります。

仕事は、大変だけど社長はとても優しい人なんだよなぁ…

この「社長はいい人そう」というのは結構要注意です。社長はその会社の「顔」ですから、当然外向けの顔と内向けの顔の両方を持っています。メディアで有名企業の社長がインタビューを受けたり、自ら会社の宣伝をすることもありますが、あれはすべて外向けの顔。当然いい人を演出するわけです。それは求人に応募してきた人や日ごろ直接接することが少ない末端の従業員に対しても見せることがあります。言ってしまえば笑顔の裏で何を考えているのかわからないのです。

下っ端社員には見せない裏の顔

実際問題として無理やノルマの押し付けや長時間労働の常態化といったブラック企業の特徴は、上司がひどいからで済ませられる問題ではありません。会社そのものが従業員を使い捨て感覚で扱っているからこそ上司もそうしたひどい扱いを平気でするわけです。それにいくら社長がいい人そうでも、そうしたひどい上司を放置している段階で少なくとも有能な人ではないことは明らかです。笑顔の裏、表の顔の裏に潜む真実の顔を見極められるか。ワンマンで人の話を利かない、個人的な好みで人事を行う、人への感謝の気持ちがかけているといった典型的なダメ社長の特徴を備えていないかどうか見てみましょう。

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