転職する際にはブラック企業など就業環境に問題があるかどうかだけでなく、その会社に将来性があるかどうかも大事なポイントになります。5年後10年後にどうなっているのか、よく見据えたうえで決めないとキャリア形成のマイナスになってしまいます。もし経営が傾いて会社が破綻してしまったらまた職探しのやり直しになってしまいますし、経営が厳しくなればなるほどブラック化していくリスクが高くなります。現代ビジネスシーンでは倒産リスクはどの会社も少なからず抱えているといってもよいでしょう。
そんな経営状況に関しては、会社ごとにチェックするだけではなくジャンル全体で見ていくことも必要です。不景気の影響で経営が悪化していく会社だけでなく、時代の移り代わり、ビジネスシーンの変化、グローバル化によってジャンル全体が衰退していくケースも十分に考えられるからです。現代はかつてないほどこうしたジャンルごとの浮沈がハッキリと見られる時代とも言われています。
じゃあこれから衰退していくジャンルにはどのようなものがあるのか、いろいろな観点から見ていくことができます。まず不景気とグローバル化が原因で衰退が予想されている分野、国内企業がもう頭打ちになってこれ以上伸びない、加えてアジア勢を中心とした海外企業のシェアが上昇することで経営が悪化しているジャンルもあるのです。その筆頭が家電関連。それこそこれまで日本経済を牽引してきた、国内どころか世界的にも知られた家電メーカーが大幅な損失を計上して大きな問題になったりしています。不祥事を起こして信頼を低下させてしまっている会社も少なくないですね。しかもこうした会社のほとんどは経営の悪化をリストラで対処しているため、採用されたはいいものの数年であっさりクビなんてことになりかねません。
一方需要そのものが低下していることで衰退が予想されている業界もあります。その筆頭は出版業、とくに紙媒体のメディアを中心としたジャンルです。インターネット、とりわけスマホで情報を入手できるようになっている時代、紙媒体はこれからどんどん少なくなっていくといわれています。電子コンテンツに移行できる会社はよいですが、それ以外の会社はこれから厳しい状況に晒されるといわれているのです。出版社はもちろん、製紙会社、印刷会社などはこれから伸びる余地がほとんど期待できないんじゃないでしょうか?
こうした「危ないジャンル」は転職の際には避けたほうが無難かもしれません。知名度が高いので安心して就職したらものすごく切羽詰った状況で連日残業続き、なんてことも考えられます。衰退する分野、伸びる分野をよく見極めたいですね。