ホワイト企業とはブラック企業の反対語としてよく使われるようになった言葉です。つまり従業員が働きやすく、離職率も低く、福利厚生などがしっかりしている会社、ということです。
連日のようにブラックな会社の実態がネット上を賑わせているので「そんないい会社本当にあるのか?」「そんな夢のような会社なんてあるはずがない」などと思ってしまいがちです。まあ実際のところどれだけあるのかという気もしますけど、この「ホワイト企業」という定義は人によって違ってくる面もあるので一概には言えないような気もします。わたしは以前どう考えてもブラックな会社に勤めていた経験があり、そこから逃げ出して転職をしました。現在働いている会社は何もかも理想的、というわけではありませんが、やりがいもありますし家庭生活との両立もできるので満足しています。その意味ではホワイトな会社に出会うことができたといえるかもしれません。
こうしたホワイトな企業の条件は個人差だけでなく、その時代の価値観によっても違ってくるような気がします。とりあえず現代社会でイメージされている点としては残業が少ないところが挙げられるでしょうか。長時間勤務と残業は当たり前、というのがブラックの基本中の基本ですが、ホワイトな会社では残業は推奨されず、むしろ避けられる傾向があるようです。「ノー残業デー」など意識して残業しない日を設けているところも見られます。実際残業をしない方が勤務時間内の集中力と能率がアップして結果的には成果が上がる、との意見もあります。
それからノルマ。成果主義が導入された影響でしょうか、営業職だけに限らず厳しいノルマが課せられるようになりました。どう考えても無茶なノルマ、納期を従業員に強いるブラックなところもありますよね。わたしが働いていた職場がまさにそうでした。ホワイトなところはそうしたノルマもなく、従業員が自ら設定するといったケースが多いみたいです。そしてやっぱりその方が従業員の意識が高まって業績がよくなるんだとか。
じゃあどこに、どんな職種にホワイト企業があるのか?ということになるのですが、必ずしも高学歴でなければ入社できない有名企業・大企業とは限らないようです。誰もが知る有名企業の残業や長時間勤務の問題で批判を浴びることもありますから。比較的多いといわれるのは非営利の法人組織です。利益重視でやっていないからでしょうか。それから鉄道会社。分刻みのスケジュールで忙しそうなので意外にも思えますが、シフト制がしっかり機能しているところが多いようです。そのほかでは営業以外の自動車関連などもホワイトが多い職種としてよく挙げられます。