転職を成功させるうえでもっとも大事なポイントはなんでしょうか?在職中に職探しを進めておくこと?転職支援サイトを有効に活用すること?もちろんこれらも大事なポイントですが、じつは最大の鍵となるのが人脈、コネの活用です。
キャリアのあるビジネスマンが、新卒に対して持っている圧倒的なアドバンテージこそこの人脈にほかなりません。自分のことを知っている、自分がこれまでどんな仕事をしてきたのか、どんなことができるのかを知っていて評価してくれる人がいる。ビジネスマンにとってこれほど貴重な財産はないでしょう。資格や実務経験といった誰でも判断できる客観的な要素ももちろん大事ですが、「あいつは使える」「前に仕事で助けてくれた」といった主観的な評価はそれ以上に職探しの際のアピールに役立つのです。
この点は自分が採用担当者になって人を評価する立場を連想してみるとよいでしょう。応募者が自分で「わたしにはこんなことかできます、こんな実績を重ねてきました!」と自己アピールするよりも、別の人が「彼は素晴らしい能力がある、堅実な仕事ぶりが評価できる」と評価されたほうが信頼できないでしょうか。ましてその評価した別の人が自分の知り合いだったり、日ごろ評価している人だったりすればなおのことです。ある人物が知り合いを評価するというのはかなり主観的な部分がある一方、その評価を別の人が聞く場合には客観的な印象が伴うものです。「この人がそんなに評価しているなら間違いないだろう」というわけです。
じつはわたしもこのコネを最大限に活用したクチです。最初は自力で職探しを行っていたのですがなかなかうまくいかず、藁をも掴む的な気持ちで仕事で知り合った人にいろいろと声をかけてみた結果、仕事先を紹介してくれたのです。
人脈にもいろいろなタイプがありますよね。まず元上司、同僚。もっとも頼みやすい相手ですが、人間関係がうまくいっていたことが条件です。それから関係業者の紹介と同業他社の人。仕事を通して付き合ってきた人たちですね。上司や同僚と違って個人的感情が入りにくく、仕事で築き上げてきた信頼関係で評価してくれるのでじつはもっとも人脈として役立つルートでもあります。同じ業種なので採用されやすく、しかも評価されやすい点も魅力です。あとは仕入れ業者。こちらは仕事でもっとも付き合う機会が多いので利用しやすいコネです。ただ別業種・職種への転職になるケースが多くなるので将来のキャリアプランをよく考えた上で判断しましょう。できれば退職前にこうしたコネにアプローチしておきましょう。