ホワイトカラーという言葉を聞くことがあります。おもにビジネス用語や経済系の雑誌・新聞で見かけるのですが、もうひとつブルーカラーという言葉もありますね。働く人のタイプや職種を指す言葉らしいのですが、使っているのはエコノミストなどメディアの人たちばかりで実際に働いている従業員は何のことだかよくわからない面もあります。
わたしもそうですが、たぶん多くの人は「ホワイトカラーは高収入」というイメージを持っているのではないでしょうか?でも実際にどんな仕事なの?と聞かれてもすぐには答えられない、エグゼクティブや管理職といった肩書きを連想してしまう人も多いでしょう。一方ブルーカラーとなるとそもそも耳にする機会もないので詳しく知っている人の方が少ないのではないでしょうか。
この2つの名称は着ている服からつけられたものです。ですからスーツ職(白い)、作業着職(青い)と名づけられることもあります。スーツ職はスーツそのものよりもワイシャツのイメージでしょうか。作業着服は工事現場で働いている人が着ている青い作業着のイメージですね。
つまりデスクワークをメインに行っている仕事と現場で働いている仕事の違いと理解してよいでしょう。そうなるとホワイトのほうが高収入というイメージも理解できるのではないでしょうか。
この収入の違いに関しては結構微妙な部分もありまして、高卒の初任給で比較するとブルーのほうが平均が高いんですよね。ところが大卒になるとホワイトのほうが高くなる、さらに30代以降になるとその差がどんどん広がっていく…それはどうしてかというと出世と昇給のチャンスがあるかどうかにあります。工場で勤務している仕事はなせいぜい工場長どまり、なかなか出世の機会に恵まれないのに対してデスクワークの場合は現場責任者やプロジェクトリーダー、海外赴任などさまざまな形で出世のチャンスがあります。
ただ、逆に言えばいくらホワイトといえでも出世しなければ高収入は期待できませんし、逆にブルーでもホワイトに転職してチャンスを活かせれば一気に収入アップが期待できます。
作業着職からスーツ職へと転職したケースはいくらでもあります。「現場たたき上げ」というやつです。じつはわたしもこのパターンで転職に成功しました。ポイントは現場で身に着けた知識をどうビジネス面に還元できるか、もっと言えば現場の視点から「こうすれば売り上げを伸ばせる」「顧客を増やせる」といった提案ができるかどうか。ホワイトの求人ではとくにホワイトでなければ応募できないというわけではありませんから、申し込んだうえでこうした現場の声を届けられるようなアピールをしてみましょう。