接待する側のときは特に気を使っていると思いますが、される側にも必須マナーがあります。
今回は、両方の視点でポイント押さえておきましょう。
接待の最大の目的は相手に喜んでもらうこと
ビジネスを円滑に進めるうえで、接待は有効な手段のひとつです。
取引先を招待するときは、会社に利益をもたらす結果が得られるように、相手に関する情報をできるだけ多く集め、
何に誘えば喜んでもらえるか検討することが重要です。
接待の内容が決まったら、相手の都合を最優先させて日時を決めます。
観劇やスポーツ観戦に誘う場合は、チケットを手配する都合上、早めに相手に日程の打診をすることが必要です。
要チェックポイント!
必ず、接待の前日には、先方に電話を入れておく
ここで、念のため都合や日時、場所などを確認します。
飲食接待のポイント
■場所の設定
※相手特有の情報を一つでも取り入れることが高ポイントなります。
お酒の好みや、肉なのか魚なのか?膝が悪い人などは、掘りごたつのほうが良いなど、一つでも相手が自分の為に用意してくれたんだと思ってもらえるポイントを探すと相手を気持ち良くすることができます。
- どのような店なら喜んでもらえるか、相手の好みを第一に考えて選ぶ。
- 一次会は改まった料亭やレストラン、二次会は少しくだけた店を使うのが一般的です。
- 初めてのお店より、勝手がわかっているほうが余裕が持てる為、ある程度顔のきくお店を選んだほう良い。
- 相手の会社に近いお店は避けたほうが無難
- 話の内容に応じて、静かな店を選ぶのか、賑やかなお店を選ぶのかを検討する。
- 大事な話を進める場合は、静かで落ち着ける場所であることが絶対条件
■場所の予約
※予約は確実に確認する。店長や責任者の方に直接、特別なお客様をお招きしている旨を伝えておく
お店の方も人間ですので、一言があるとのとないのでは、気持ちの入れようが違ってきます。
- 店が決まったら、日時と人数を伝えて予約する。店側には、接待であることを話しておくこと
- お酒や料理については、相手の好みを事前に調べて、きらいなものは出さないように手配しておく
- 初めて利用する店はできるだけ避ける、事前に下見をしてから予約したほうが良い。
- 料理だけでなく、店の雰囲気や従業員の態度もチェック
■接待の当日
※さりげなく特別感を演出することも高印象につながります。
事前に持ち込んだお酒を店長から特別に用意していただいように出してもらうなど
あくまでも、大げさにならない程度で気分を盛り上げることが重要です。
- 相手より早めに店に行って、準備状況を確かめる ※余った時間にタバコを吸わない。
- 必要に応じて、相手の会社まで車で迎えに行く。
- 接待の席では、まず第一に相手に楽しんでもらうことが何より重要です。仕事は二の次と考えましょう。
- 支払いは、席をはずしてすませる。手みやげがある場合は、別れ際にさりげなく渡す
接待カラオケ・ゴルフのポイント
■接待カラオケ ※嫌いな人も多いので必ず事前に確認しておく
カラオケ接待は、よくありますが、よほど歌が好きな相手でない限りはお勧めしません。
- 相手の年齢や歌の好みを考え、歌えそうな曲がそろっている店を選ぶ
- 順序として相手にまず1曲すすめるが、「どうぞそちらから」と言われた場合は、あまり歌の上手でない人から歌う
- 相手に対して、歌っているときは熱心に耳を傾ける、歌い終わったら拍手をする、持ち歌を歌わない、無理強いをしない、などの点に気をつける
- 自分が歌うことではなく、歌で盛り上げてくれることを期待されるケースもあります。事前にネタを練習しておくか、自信がない場合は他のプランに切り替えも必要です。
- カラオケの場合、特にシーンとしてしまうことのないようにだけは気をつけなければならないと思います。
■接待ゴルフ
相手のことをよく調べてセッティングする必要があります。
- 相手のキャリア、ハンディ、所属コースなどを事前によく調べ、最適なコースを選ぶ。
- スタートの予約は、無理のない時間を ここでも相手の常識範囲を理解しておくことが重要。
- メンバーは、実力はほぼ同じくらいの人がよい。この場合は役職も、同程度であることが望ましい
- 車で相手を迎えに行く場合、時間厳守はもちろん、早すぎにも気をつける。
- 当日の交通情報にも注意が必要。ゴルフ場につながる道路と最悪の場合の迂回路も必ずチェックしておく。
- プレー後、スムーズに宴会に入れるように準備を整えておく。
- 飲みながら相手のプレーや成績をほめるシーンでは、あからさまなお世辞は逆効果になりうる。
さて、接待をする側は、大変です。
最終の目的は、ビジネスを円滑に進めることだとしても、接待においての目的は「相手に喜んでいただくこと」その為に何をすれば、相手に気持ち良くなっていただけるのかを一生懸命に考えましょう。無理に背伸びをしたり、見栄をはることではありません。ましてやその場で契約に持ち込もうなどと思わないことが重要です。
あくまでも相手の嗜好を理解する気持ちを持ってセッティグに挑めば、結果はついてくるでしょう。
接待を受けるときも気をはっておかなくてはいけない
まず、接待を受けるかどうか? これは上司に相談して決めるのが妥当です。
接待を受けるということは、時に今後のつきあいに大きく関係してきます。
軽い気持ちでお誘いに乗ってはいけません。
あくまでも相手と仲が良いとしても、接待は個人間の飲み会とは違います。
会社と会社の付き合いであることを忘れないようにしましょう。
接待の席では、招待された側であっても、大きな態度をとるのは禁物です。
上司の代理で出席した場合など、上司に代わって丁重なもてなしを受けるかもしれません。ですが、相手はあなた個人をもてなしているのではないのです。あなたの先にあるビジネスが目的なのです。
絶対に調子に乗ってハメをはずすことなどないよう自重することです。
上司がいない席なので、ゆっくりやりましょうと相手のペースに乗っていると大変なことにもなりかねません。ここではあくまでも気持ち良く接待を受けている風に留めておきましょう。
途中で仕事の話になったときは、無責任な発言を慎みましょう。お酒の席なのでいつもより、気をはって臨みましょう。相手が自分に対して接待をしてくれる目的が何なのかをしっかり考えましょう。
判断できないものについては、「上司と相談してご返事いたします」と答えるなどして、決して承諾したように取れるようないいぶりや、その場の勢いで曖昧な返事をすることだけは避けましょう。
接待は仕事の延長という意識を持って、冷静に対応しなければなりません。
接待にも色々ありますが、時に強引な手法で契約の話を進めてこられるケースもあります。
短期的なお付き合いなのか長期的なお付き合いなのかにもよりますが、目的のない接待は存在しないと思っておきましょう。