就職・転職先を決める際には年収が気になるものですよね。新卒の場合はその後どれだけ昇給と年収アップが期待できるのかを計る目安になりますし、職を変える場合には前の職場よりも低いところは避けたいですし、これまでの経験年数やスキルがどれだけ収入に反映されているかも気になるところです。
こうした収入のチェックは5年後を意識するのが大事といわれます。新卒なら27~28歳、中途採用なら30代半ばくらいにどれぐらいの収入を得られているのかがひとつのキーワードになってくるわけです。生活がなりたつだけに収入を得られているかどうかの目安は300万円がボーダーラインといわれていますから、どれぐらいでこれを超えることができるかも見ておきたいところです。
なお、サラリーマン全体の平均年収は約440万円といわれています。ですから300万円というのは決して低い数字ではなく、一人前のビジネスマンとして認められる証ともなるでしょう。この平均を年齢別に見ると20代前半の段階で約250万円、20代後半で約340万円となっています。つまり新卒から5年勤めれば300万円を突破できることになります。キャリア的にも収入的にも5年が一人前になるまでの期間ともいえるでしょうか。
ただこれはあくまで一般的な傾向であって、職種によって平均収入に差がでてきますし、途中で転職をすれば昇給の状況も異なってきますよね。たとえば異業種へ移った場合にはこれまでの経験年数があまり考慮されないので昇給は一から出直しになりますし、逆に職場を移ったことでこれまでの経験年数が正しく評価されるようになって昇給のペースが上がる、なんてことも考えられます。
この点に関しては上司や先輩の給料が参考になります。つまり5年後の自分に該当する人がどれだけもらっているのか。直接上司や先輩に「収入を教えてください」と聞くのはちょっとはばかられるものですが、いろいろと話をしていくなかで収入状況や昇給の実態などをうかがって見ましょう。もしそれで5年後に期待したような収入環境が得られそうにないと判断した場合には転職を検討するのもアリでしょう。
職種ごとの平均収入などもチェックしたうえで自分が働いている会社・職種にどれだけ昇給の余地があるのかを見ておくのもよいでしょう。また移り変わりが激しい現代ビジネスシーン、今後衰退するジャンルと急成長が期待できるジャンルがはっきり分かれる傾向も見られますから、ビジネスシーン全体で将来性を見ておくことも必要かもしれません。