ブラック企業ってどこからブラックなのか?
「ブラック企業」という言葉がすっきり定着しました。じつはわたしもよく使います。以前働いていた会社はどう考えてもブラックとしか思えないような就業環境でしたし、何とか抜け出した今でも「ブラックで働いていたときはシンドかった」なんて言ったりします。
でも「じゃあブラック企業ってなに?具体的にはどんな企業のことを言うの?」と聞かれてもすぐに答えられる人って少ないように思えます。わたしも言葉に詰まっちゃいます。じつは定義らしい定義はないようで、だからこそ「あの会社はブラックに違いない」「うちの会社、ぜったいブラックだよ」なんて言葉が出てくるのでしょう。
定義と特徴がないならどうやって決めるの?
定義がないならどうやって決めるのか、これは就職・転職活動で危ない企業を見分けるうえでも大事なポイントになりますよね。一応ちょっとあいまいな部分があるものの、条件といえるものがあります。まず無理や長時間労働やノルマを従業員に押し付ける、サービス残業や賃金の不払い、パワハラといった問題を抱えている、さらに従業員や上司の好き嫌いで評価するといっものです。厚生労働省でもこれらの条件に当てはまっているかどうかでブラック企業として認定・是正勧告を行っているといわれています。
こうした条件に該当する問題を抱えている企業は求人情報などで見分けることも可能です。見分け方のポイントとしては常時求人を行っていること、それも大量募集を行っていること。何しろ従業員を使い捨てるような環境で働かせているので離職率が非常に高く、つねに人手不足の状況を抱えているからです。大量離職が行われた結果一度に10人以上の大量採用を行うことも少なくありません。
誰でも入れる会社には要注意
しかもこうしたケースでは応募・採用のハードルが極端に低いケースが見られます。とにかく働く人材を確保しなければならないためハードル低くしたうえで募集するのです。どのみち使い捨て、すぐに辞めるのを想定したうえで募集しているのでスキルやキャリアを求めないことが多いんですね。
本当に誰でもよかったんだと思うところもありました。
もうひとつ、成果主義を重視しているところや年収モデルの幅が大きいところも要注意です。時々見かけますよね、「年収300万~700万円」とか。要するに「会社が押し付けるノルマをこなせれば高収入も期待できるよ」というわけですが、実際にはムチャなノルマや就業環境なのでいつまで経っても昇給が期待できない、というわけです。こうした見分け方と特徴を知っておくと「いかにも怪しい」求人をたくさんピックアップすることができます。ぜひ参考にしてみてください。
こういう会社はブラックかもしれない面接の特徴
- 面接で精神論ばかりを問われる、人柄の良さを重視した面接
- 中途採用なのに今までの実績を聞かれない
- やたらと心理テストのような面接が多い
- 何の経験もないのにものすごく期待をしてくれる
- 集団説明会のようなものが定期的に開かれている
以上の五つの項目に当てはまる会社は、ちょっと怖いですね。
誰でもよくないように見せかけるように、何度も何度も面接を行うパターンもあるようです。あたかも大勢の希望者の中から選び抜かれました。かのように面接が3回も4回もあるような会社は気をつけたほうがいいかもしれません。もちろん本当に厳しい会社で採用試験や集団面接、幹部面接、社長面接など段階を追って採用するケースもあるのでしょうが、私が経験した中でもなんかおかしいな?と疑問が残る面接が存在しました。ある段階の面接が終えた後、合否の通知を待つのではなく、自ら「本当にこの会社に入りたいと思ったら連絡してきてください」というケースがありました。「ん?」と思いましたが、連絡先を伝えられ覚悟が決まったら連絡をください。とのことでした。
「普通に考えて面接に行く」=「その会社に入りたい」という動機のもと採用試験を受けるのだと思っていましたが、いろいろな話を聞いた上で自分で判断してくださいとのことでした。それでも入りたいっていう人だけを採用するシステムだったようです。
逆に言えば、それでも入りたいって言えばほぼほぼ誰でもウエルカムな会社だったのです。
そして入社して働き出すとひどい労働環境が待っています。そんな時にこう言われますよ「いろいろな条件を聞いた上で自分の意思で入ったんでしょ?」って確かに間違ってはいませんけど…
やはりどれだけ早く就職したいと思ってもなんか変だと思った会社はやめておいたほうが無難だと思います。