就職先を決める時には、残業についてのシステムをしっかりと考える必要があります。あまりにも残業時間が長すぎたり、残業時間をカウントしてくれなかったりするブラック企業に入ってしまうと、体力的にも精神的にも苦痛を感じることになりますし、経済的にも大きなデメリットを受けることになりますよね。残業のシステムとして注意すべきなのは、みなし残業というスタイルを採用しているケースです。
みなし残業とは?
このみなし残業とは、あらかじめこのくらいの残業時間が発生するだろうという予測に基づいて、事前にその残上時間の分の残業代を計上して給料に組み込むというものです。固定残業分だけに給料が発生することになり、その残業時間より多くても少なくても同じ額の給料が支払われることになります。こうしたシステムを採用しているところでは、タイムカードを押すこと自体をしていない会社もありますし、タイムカードを採用しているものの、残業時間が多くなっても残業代がプラスになることもないので、あまりそのシステムに意味がないというケースもあるんですね。
このみなし残業自体は定められたルールに従って運用されているのであれば違法ではありません。しかし、中にはこのシステムを採用しているので残業時間をカウントしないと言っているものの、明確なルールを守っていないところもありますので注意しましょう。その定められたルールはいくつかありますが、代表的なものとしては出社時間と退社時間はそれぞれの社員が自分で決められるというものがあります。このように、フレックスタイム制になってることが条件ですので、会社が何時に出社して何時に帰って良いかということを決められません。もし、就職を考えている会社でこの残業システムを採用していると言っている場合、出社時間を自分で決められるのかということをしっかりと確認するようにしましょう。
適正な残業代を知る
また、残業代があまりにも高く設定されている時も、ブラック企業の可能性がありますので注意が必要ですよ。一見すると、残業が少なくてもたくさんの手当てが出るので有利に思えることもありますが、実はその分基本給が低くなっていることが多くなっているのです。残業手当が高いものの、基本給が低いので最低賃金より低い金額になってしまっているケースがあります。そうなると、基本給をベースとするボーナスや昇給の額が低くなることが考えられますので、総合的に考えると不利な状況となるのです。