ブラック企業の大きな特徴の一つが、過度な超過勤務が課せられるということ、そしてその分の給料がまともに支払われず、サービス残業とさせられることにあります。社員の福祉や利益というものを考えず、ただ会社のいいように人を使おうという姿勢が強く表れている雇用の仕方と言えます。サービス残業が当たり前となると、働く社員としてはまともな給料を得られなくなりますし、体力的にも精神的にも疲れてしまいますよね。そのため、自分を守るためにもこうした種類の残業の断り方、しない方法を身に着けるようにしましょう。
ブラック企業においてはサービス残業は当たり前のものとなっていますので、社員がそれを断ると干されるなどの悪質ないじめを受けることがあります。上司からの圧力がかけられたりして、職場での居心地が悪くなります。こうした状態になるのが怖くて、多くの人は超過勤務を断りづらくなってしまい、ズルズルと深みにはまって苦しむ羽目になってしまいます。こうしたことから、おかしいと気づいた段階で、もしくは残業の適正な手当てが支払われていないということに気づいた段階で、残業を断ることが重要です。一度受け入れてしまうとだんだんとそれがエスカレートしてしまいますので、最初の時点で何らかの対策をするのが賢明です。
とはいえ、こうした残業の形に気づくのが遅くなってしまったり、どうしても断りきれなかったりしてある程度の期間行ってしまうこともあるでしょう。そのような場合、残業についての手当てが支払われていないということを会社側にはっきりと伝えましょう。その際には、それまでどのくらいの時間残業をしてきて、手当がいくらになるべきかということを示します。タイムカードのコピーや写真などはっきりと証拠になるものを提出することで、こちらの言い分が正しいということを示せます。ほとんどの場合は、それでもいろいろな理由をつけて手当てを払うという改善策を示してくれることはありませんので、もし手当てがしっかりと払われないのであれば、残業は一切しませんという旨を明確に伝えるようにしましょう。
こうした行動によって上司や会社からさらに強い圧力やいじめを受けるようなことがあったら、労働基準監督所や労働組合などしかるべき場所に訴え出ることも必要になります。仕事場に居続けることは難しいこともありますが、そのような企業にいるとさらに苦しい思いをするだけですので、早めに見切りをつけて転職先を探すほうが良いでしょう。