会社などのたくさんの人間が集まり何らかの業務をする組織では、働きアリの法則というものが存在します。それは、全体の20パーセントほどの人が能力をフルに発揮して仕事を精力的にこなし全体を引っ張っていくというものです。残りの80パーセントほどの人たちはある程度の仕事をこなしますが、真剣に働くということをせずだらだらと毎日を過ごしていくというものです。そして、その組織から生産的に働く20パーセントの人たちを除くと、同じように残りの80パーセントのグループの中から、20パーセント程の人たちが頑張り始めて、その新しいグループを引っ張っていくようになるのです。そのため、働きアリの法則とは、どんな組織でも少数の人たちが必死になって働き、他の多くの人たちは必要最小限だけの仕事をこなすということを示しています。
そのため、自分の会社でも必ずこのような二つのタイプに分かれて人間模様が構築されていくと意識すると良いでしょう。生マジメ社員は一生懸命自分に与えられた業務を行うだけでなく、周りのことを気遣って必要以上に努力をすることも珍しくありません。もちろん、こうした仕事への姿勢は立派なものですし、しっかりと仕事をするという態度は会社からも評価されることになります。しかし、注意をしないと、いわゆるタダ乗り社員に都合の良いように利用されて損をすることもあるのです。最小限の努力しか払いたくないという社員は、生マジメ社員の仕事に乗っかって、仕事を上手に押し付けたり良いところだけを持って行ったりすることがあります。人にぶら下がり続けることによって、できるだけ自分の仕事の負担を減らそうと企んでいるのです。
もちろん、会社での仕事はチームで行うものですので、他の人たちとの助け合いの精神というのは必要です。しかし、自分がいつも他の人のために犠牲を払っているばかりでは損をするだけで、いろいろな面で無理が来てしまいます。そのため、同僚を助けるというのは良いことではありますが、バランスを取ることが重要ですね。本来その人が行うべきものであれば、自分が負う必要はないというはっきりとした姿勢を貫くようにしましょう。
働きアリの法則では、始めのグループから20パーセントの頑張るアリを除くと、残りの80パーセントの中から再び頑張るアリが誕生することになります。これは、最初怠けているアリであっても、機会が与えられると能力を発揮するようになるということを示しています。どんな人でも頑張る社員になる可能性がありますので、あまり他人を甘やかすのも良くないということでしょう。