一つの会社の中には、様々な年代の人たちがいて、それぞれの特徴を生かしながら一緒に仕事をしています。年代によって仕事への姿勢や人生への見方、マナーへの考え方などが違いますので、世代別の特徴を知っておくと、どのようにその人に接したらいいか、どうしたら上手に人を育てられるかを学べるでしょう。
団塊の世代と呼ばれる人たちは現在退職に近づいている年代です。戦後日本の経済成長を支えてきた功労者ですので、辛く厳しい時代をよく知っています。そして、その時代を必死に頑張って過ごして仕事も力いっぱい死に物狂いでしてきたという人が多くいます。そのため、全体としてパワフルに働き苦労をいとわないという性質を持っています。大変なことがあっても根性で乗り切るという考え方も他の世代より強いという特徴がありますね。また、人を教える方法も、見て学べという感覚を強く持っていることが多いと言えるでしょう。
団塊の世代と重なる部分もありますが、バブル世代と呼ばれる人たちは、高度経済成長期を実感している人たちですので、勢いのある日本をよく知っています。そうしたこともあって、仕事の仕方は団塊の世代と同じように大胆で前向きなことが多い傾向にあります。経済成長期にはたくさんの成功経験をしていますので、自信があって積極的な考えを持つ人が多くいます。
そのバブル期の次の世代がロスジェネと呼ばれる世代です。バブルが弾けた時代ですので、就職氷河期を経験してつらい思いをしてきた人となります。とにかく経済の落ち込んだ時期にいましたので、失敗を回避することに目がいきがちだったり、自信を持っていろいろなことを進めていくのが難しかったりすることがあります。その一方で、慎重さを持ち合わせていますので、リスクを考えた行動ができます。
今ではゆとり世代、さとり世代と呼ばれる人たちが会社に入ってきています。恵まれていて、苦労をあまり知らないゆとりのある世代で、それほど仕事や物への情熱や欲がないという特徴を持っています。そのため、パワフルに仕事をする中管理職の世代とは相いれない見方を持っていることが多くなります。身を粉にして働いても大して意味がないという一種の悟りを持っている人たちも多いので、仕事に打ち込んだり会社に忠誠を誓ったりするという考えを持つことはありません。仕事の仕方を手取り足取り細かく教えてあげる必要がありますし、まずは仕事へのしっかりとした姿勢を持つように教えることが大事なポイントとなるでしょう。