会社に勤めていた間は年金についてあまり考えることはないですよね。会社が支払ってくれている(というか給料から差し引いて払っている)ので知らず知らずのうちに払っているって感じです。しかし仕事を辞めて収入がない状況になると話が大きく変わってきます。知らず知らずのうちに払っていた状況から、知らず知らずのうちに未納になっている状況になってしまいます。

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転職の大きな問題点は仕事をやめた後に経済的にどうやりくりしていくかです。仕事を辞めたので当然収入がなくなる一方、生活費は変わらず確保しなければなりません。貯金で食いつないでいる間に次の就職先を見つけられればよいのですが、それが難しいと厳しい生活環境に陥ってしまうことにもなりかねません。そんな生活への不安を抱えている中、これ以上負担を増やすような支払いはできないと考える人も多いはずです。

じつは国民年金には免除制度が設けられているのをご存知でしょうか?毎月しっかり支払わなければならない、払わなければ未納扱いになって受給資格とか、受け取れる金額が違ってくるとかいった問題が出てくるわけですが、この制度を利用することでお金がないとには少ない金額、あるいは全額免除された状態で納付した形にすることができるのです。納付期間が非常に重要で、最低でも10年間の納付期間がないと受け取ることすらできなくなってしまいます。それだけにこの制度は単に支払う月々の負担が少なくなるだけでなく、納付期間を埋めることができるという点でもメリットが大なのです。

ただ、この制度は退職して収入がなくなれば自動的に適用されるわけではありません。自分で手続きをして収入が少ないので納付するのが難しい状況なんです、と申し出ることが必要なのです。そのうえで審査が行われ、相応しいと判断された時点で免除や減額が適用される形になります。

審査は前年度の収入によって判断されます。ですから退職した次の年に手続きをする形になるので注意しましょう。制度は4段階に分かれており、前年所得が「22万円+35万円(扶養親族などの数+1)」以下の場合は全額、78万円(扶養親族など控除額+社会保険料控除額など)の場合は4分の3、118万円(同上)では半額、158万円(同上)では4分の1、納付額を減らすことができる仕組みです。

手続きは地元の年金事務所で毎年7月に行われます。年度がはじまる4月ではないので注意しましょう。失業期間が長くなってしまった場合に利用するととても便利な制度です。

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