ブラック企業といえばサービス残業などの長時間勤務や厳しい業務に見合わない給料などの環境がまず挙げられますが、パワハラの問題もよく挙げられます。そんなパワハラの典型的なパターンとして挙げられるのが、「辞めたいのに辞めさせてくれない」というものです。

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ブラック企業がなぜブラック企業なのか?就業環境が悪いのでつねに人手不足だからです。ですから会社側としては辞めてもらっては困るわけです。そこで従業員が辞めたいといっても、退職願を出しても上司が受け取らないという手段にでることも多いのです。

労働基準法の法律では従業員の「やめる権利」が保障されています。つまり辞めようと思えば誰でも辞めることができるわけです。当たり前ですよね、でなければ奴隷みたいになってしまいますから。しかし一方で社会人としてのマナー・ルールもあります。トラブルにならないよう上司に辞める意図を告げて、引き継ぎや挨拶をしっかり行ったうえで辞める。しかし上司が話を聞かない、引き継ぎの機会を作らずむしろますます大事な仕事を押し付けてくるような状況では辞めるに辞められないわけです。辞めたい職場を辞めるのを妨害する、ある意味最強のパワハラかもしれません。

わたしも前にブラック企業を辞めようとしたときに似たような状況に陥りました。その話を上司に持ちかけようとすると「今忙しいから後にしてくれ」とか「まずこの仕事をこなしてからにしてくれ」などといってはぐらかされてしまうのです。結局そのせいもあって予定よりも辞めるのが1ヵ月ほど遅くなってしまいました。

ではどんな対処法がいいのかですが、まず法律の知識で理論武装しましょう。従業員に辞める権利はあっても会社側が辞めさせない権利はありません。その気になれば退職届を突きつけてから2週間後に辞めることができるわけです。ですからこの点を指摘したうえで「迷惑をかけたくないので、引き継ぎなどをしっかり行うためにも話を聞いてもらえないでしょうか」と切り出してみましょう。

それから上司のスケジュールを把握して、あいている時間にアプローチするのもよいでしょう。わたしは昼食時に上司が普段利用しているお店に乗り込んでいって話を聞いてもらいました。いやな顔をされましたがもう逃げることはできないと観念したのでしょうか、話を聞いてくれました。

最悪の場合は退職願を出してからしばらく出社を拒否する方法もあります。上司としてはそのまま辞められるくらいなら引き継ぎなどをした上での方がいいので話を聞いてもらえるようになるでしょう。もちろんできれば避けたい最終手段です。

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