「クラウド」という言葉を耳にする機会が増えています。とくに有名なのが「クラウドファンディング」でしょう。何かを行うために必要なお金を広く寄付を集う形で集める方法です。必ずしも純粋な寄付ではなく、なんらかの恩恵が得られる場合もありますが、いずれにしろ「多くの人が参加してひとつの目的に取り組む」という意味合いがあります。ビジネスの分野でもこの「クラウド」の概念に注目が集まっており、とくに広いジャンルで行われる機会が増えているのがクラウドソーシングです。
これはひとつの目的・プロジェクト・タスクをひとつの会社が行うのではなく、不特定多数の人、企業に外注する形で行われるビジネススタイルです。たとえば映像作品を作る場合にはデザインはAさんに、撮影はB社に、編集はC社にとそれぞれ分業するような形になるわけですね。
このクラウドソーシングの特徴は個人や規模の小さな企業が大きなビジネス、プロジェクトを実行することができる点です。自分ひとりではとてもできないことをそれができる人や企業に外注し、役割分担をすることで実行していくことができます。しかも外注を受ける側も個人事業主、フリーランスの形で仕事ができるので働く選択肢が広がるというメリットもあります。デザイナーやイラストレーターが会社に所属する必要がなくなり、外注を広く請け負うことで生計を成り立たせることができるわけです。
じつはわたしも会社から飛び出してフリーランスで生きていこうと決意した口です。会社で働いていれば安定した生活が保障される…とよく言われますが、連日残業、休日出勤も当たり前。かわいい盛りの子供と過ごす時間もろくに確保できない。そんな生活のどこが安定しているのか、と疑問に思ったわけです。だったら仕事を選べる立場で、家族との時間を確保できる環境のほうがいいはずだ、と。
クラウドソーシングは初心者でも副業として簡単に行うことができます。外注を受ける場合には自分で仕事をとってくる必要もあるわけですが、そうした仕事を扱うサイトもあるため、それに登録するのが基本的な始め方です。プログラミングやデザイン、ライティング、音楽、イラストなどジャンルごとに強いサイトがあるのでおすすめは人それぞれ異なってきますが、複数のサイトに登録してできるだけ幅広い案件を探せる環境を確保しておくのがお勧めです。実績を重ねていけば繰り返し依頼がきたり、より大きなプロジェクトに参加できるなど幅が広がっていくのでフリーランスとして十分に生計を立てていくことも可能になるでしょう。