ネットの副業の範囲を超えていますが、サラリーマン世帯の資産運用の選択肢として注目されているのが不動産投資です。不動産、具体的にはアパートやマンションを購入したうえでそれを賃貸に出して家賃収入を得る方法です。
「マイホームもゲットしていないというのにマンションを買うなんてとんでもない」と思う方も多いでしょう。ただマイホームはあくまで自分たちが住むためのものですから、その家から利益を得ることはできません。しかし賃貸物件なら家賃という強力な収入源があります。簡単に言ってしまえば、住宅ローンの月々の返済額が20万円に対して家賃収入が25万円あれば返済できるどころか利益を得ることもできるわけです。
メリットはそれだけではありません。無事にローンを支払い終えればその物件は自分のものになりますから、子供に譲り渡すとしても魅力的な財産を確保したことになります。それに定年退職した後の収入源としても魅力でしょう。年金制度の先行きがどうも不安ですが、賃貸物件を運営していれば家賃収入が毎月確実に入ってきます。しかもローンを支払い終えれば管理費などの諸経費を除いた分がすべて利益として懐に入ってくることになります。
さらに物価の変化に対応しやすいのもとても魅力です。インフレになれば家賃を上げればいいわけですし、デフレになって借り手がつかなくなれば下げればいいわけです。まあ、一度下げた家賃を上げるのはなかなか難しい部分もありますが、景気の動向で価値が一気に下がってしまうリスクもある株式などに比べればずっと安定しています。
このように魅力的な面が多い不動産投資ですが、最大の難関はやはり初期費用でしょう。始め方は不動産物件を住宅ローンで購入するところからはじめるわけですが、自己資金ゼロからはじめるというわけにはいきません。月々の返済額はもちろん、利息も含めた最終的な返済額を抑えるためにもできるだけ自己資本比率は高くしておきたいところです。最低限必要とされているのが30パーセントといわれています。何しろ億単位の買い物になることもありますから、ローンばかりに頼ってしまうと利息も多くなってしまいます。1億円の物件なら3000万円は必要というわけですが、住宅購入にはそのほかにも諸経費がかかります。プラス10パーセントくらいは見ておきたいところです。となると4000万円。なかなか難しいですね。ただいきなり1億円の物件を買う人はいないでしょうから、5000万円くらいまでの物件で20パーセントくらいが目安となるでしょう。これらのことから、やはり1000万円は確保しておきたいところです。